地理・気候・民族

地理と気候 モンゴル居住分布 カザフ族について

地理と気候

国土・地形

モンゴルは、ユーラシア大陸の内陸部にあり、北緯41度32分から52度15分の中緯度高圧帯に位置し、海洋から遠く離れている。
 首都ウランバートルは47度55分で、これとほぼ同緯度の町は、ブダペスト47度31分、チューリッヒ47度23分、日本では稚内市(ノシャップ岬)が挙げられる。
 地形は全体的に高原を呈し西高東低である。南東部の大部分は砂礫性の土が広がり、モンゴル語では、これを一般に「ゴビ」という。湖沼数約3500、河川数約7000だが、北に流れる川がバイカル湖に注ぎ、東に流れる川のいくつかがアムール川に流入する以外、最後は蒸発するか塩湖に流入している。
 国内の最高地点はバヤンウルギー県に属するタボン・ボグド山フィティン峰で、海抜4374m。最低地点はドルノド県にあるフフ・ノールで、海抜560m。全国平均海抜は1580mで、ウランバートルは海抜1351mの高地にある。

モンゴル高原の地史

現在の北部山岳地帯は、今から4億年数千年前、最初に海上に姿を現した陸地である。また、西高東低のモンゴル高原は、2億数千年前、南東部が沈降して定着し、その地は恐竜の王国となった。その後、気の遠くなるような年月をかけて、降雨の無数の流氷が北部の山肌を削り取り、フブスグル山地、ハンガイ山脈、ヘンティ山地を隔てた。
 フブスグル山地、ハンガイ山脈の流水は1本の大河、セレンゲ川となり、バイカル湖を経て北氷洋へ
向かい、また、ヘンティ山地の流水は東部へ平原をゆったりと流れるヘルレン川となり、太平洋に注いだ。
 今から数千万年前、ユーラシアプレートとインドプレートが激突。ヒマラヤ山脈とチベット高原が隆起し、テンシャン、コンロン、モンゴル・アルタイ山脈も再び隆起して現在の高さを獲得した。
 4000万円前のモンゴル高原は、今よりも暖かく、水も豊富であったという。恐竜はすでに絶滅していたが、高木類、草木類広く分布し、草食・肉食哺乳類動物の祖先が現れた。そして、数百万年前になり、ヒトが登場する。

気候

 モンゴルの気候の特徴を決定する地理的因子には、経度の高さ、大陸度、標高の高さの高さを挙げることができる。緯度:モンゴルは、北緯41度32分から52度15分の中緯度高圧帯に位置している。大陸度:モンゴルは海洋から遠く離れた内陸アジアに位置し、ウランバートルから太平洋までは約2,400km、北氷洋までは約3,400kmである。標高:モンゴルの海抜高度の平均は1,580m。ウランバートルで1,351m、北西部は高く、最高峰のフィティン峰は標高4,374m。これはアルプス山脈の4,505mに肩を並べる高さである。
 この3つの地理的因子は、酷寒、極乾燥、年較差の大きさという気候の特色を決定づけている。

四季の変化

冬(ウブル)
 寒くて長い、11月から4月の6ヶ月間、河川の結氷に始まり融氷で終わる。この季節、シベリアの上空の大寒気団の勢力が、最も大きくなる。そのため、最低気温平均が-38.6℃となり、非常に寒い。また、モンゴルに北西部に高気圧が居座り、カラッとした晴天が続く。湿度が低いためゾクゾク寒く無いが、旅人は、頭から足先までしっかりと防寒対策が必要です。
春(ハワル)
 5、6月のモンゴルは、南西からしばしば暖気団が進入し、気温はぐんぐん上昇して10℃前後まで達する。天候は突然寒くなったり、吹雪や強風、砂嵐が吹き荒れるなど、非常に不安定である。日本の春のようなのどかな季節ではない。
夏(ゾン)
 7、8月のモンゴルは、南西から来る暖気団の勢力が最大となり、寒気団をシベリアに押し出す。平均最高気温は、34.5℃であるが、日陰に入ると涼しく、快適である。朝はオーバーを着て、昼はTシャツになり、夜はまたオーバーを着るほど、気温の日較差が大きい。モンゴル上空に低気圧が居座るため、夏は雨の季節でもあり、年間降水量の約70%が降る。満天の星空を夢見てモンゴルにやって来ても、旅人はモンゴルでの滞在日数を出来るだけ長めにすること。
 秋(ナマル)
 9、10月のモンゴルは、家畜が丸々と太る。再び寒気団が南下を始め、モンゴル上空に定着しようとする。気温は急激に下がり、一気に0℃近くになる。そして、再び長くて寒い冬が始まります。

気候の地理的因子

モンゴルを4つの地域(北部、西部、東部、南部)に分けて、気候の特色と家畜との関わりを見てみましょう。
北部地域
 平均標高は1,800~2,000mと比較的高いが、セレンゲ川の河谷地帯は600~1,200mと低い。平均気温は山間部で1月-19℃、7月に15℃。セレンゲ河谷で1月に-5℃、7月に15℃以上。降水量は300mm、積雪量は6~7mと比較的多い。土壌も黒土が多く分布し、モンゴルでは最も肥沃な土地と言える。植生は、森林草原地帯を形成し、牛・羊の飼育に適している。最北のフブスグル地域ではトナカイが飼われている。
西部地域
 平均標高は1,600~2,000m。ハンガイ山脈とモンゴル・アルタン山脈の谷間に存在する大湖沼地域の平均標高は1,000m。山間部と平地部では標高差は1,000mにもなる。平均気温は、ウブス湖で1月-30℃、7月に15~20℃。ハンフフ山脈やザブハン川の河谷地域で1月に-26~30℃、7月に15~20℃。降水量は、モンゴル・アルタン山脈の3,000mの地点で300~400mm、2,500~3,000mの地点で200~300mmと比較的多く、低地でも100~200mmは降る。積雪量は3~4mと多い。この地区は、山岳性森林草原、草原、砂漠性草原と、様々な牧地景観が見られるが、特に山岳性草原は羊・ヤギの飼育に適している。標高2,000mを越えるとヤクが現れる。
東部地域
 農牧業地域の平均標高は1,200~1,500m。なだらかな丘陵と広大な平原が広がる。平均気温は、1月に-15~20℃、7月に15~20℃。降水量は200~300m、積雪量は3~4m。この地域は、広大な草原ステップを利用し、羊や馬の飼育に適している。
 南部地域
 平均標高は1,200~1,600m。平均気温は1月に-15~20℃、7月に20℃以上、降水量は100~200m、積雪量は4mと少ない。この地域はゴビ(砂漠性草原)が広がっている。
 ゴビは不毛の大地ではない。草量は少なくても栄養価の高い牧草、ビタミンCの豊富な野生の果実が生育している。非常に乾燥しているため、羊、ヤギ、ラクダの飼育に適している。


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